ピックアップ詳細

ピックアップ事業
2024年01月25日

A.Qトイレ~能登町の避難所に循環型バイオトイレを提供 現地レポート~




当社グループ企業の長大では、能登町(大森凡世町長)、一般社団法人日本アセットマネジメント協会(小林潔司会長。以下「JAAM」)からの要請を受け、当社からトイレ問題への対策を提案、同町との協議に基づき、同町にある3箇所の避難所へ当社製品であるオフグリッド型中水循環システムのバイオトイレ(製品名:A.Q、以下「A.Qトイレ」)を4基設置し、1月24日よりサービスの提供を開始しました。
このA.Qトイレは、従来のバイオトイレとは似ていますが中身は大きく異なり、匂いがしない、汚泥がほぼ出ない、汚水を浄化し洗浄水へとリサイクルする自己完結型・自己処理型のトイレです。
長大は、避難所で生活されている方々が、ウォシュレットも完備した本製品をお使い頂くことで、通常の生活環境と同等レベルの、安心で快適なトイレを利用できるよう、衛生環境の改善に取り組んでまいります。

本日より、随時現地のA.Qトイレサービスの様子をレポートしてまいります!


■長大ホームページ 能登町の避難所で災害時も快適に利用可能なA.Qトイレの提供を開始しました。

A.Qトイレとは?

微生物の働きで汚水を浄化し洗浄水へとリサイクルする装置を備える自己完結型・自己処理型のトイレです。当社が出資している「株式会社RQ(美濃島浩・代表取締役社長。以下「RQ」)」において製造およびO&M(Operation(オペレーション)、Maintenance(メンテナンス))サービスを提供しています。

能登町の方々にお話を伺いました

支援を進める中で、避難所を利用している方からA.Qトイレの仕組みについて質問を受けたり、実際にトイレを使用した方にお話を伺う機会がありました。

■A.Qトイレの紹介
避難所で日々A.Qトイレを利用している方々が浄化方法に興味を持って下さったので、発酵技術により汚水の浄化を行っている浄化槽を紹介させていただきました。
私が浄化槽の扉を開けると、まず、「においが全然しないね」 と、全くにおいがいしないことに驚かれていました。
浄化槽に流れ込む汚水が、直ちに発酵状態に入るので悪臭はありません。
また、「設備は複雑なのか?」というご質問もありましたが、鉄工所で製作した浄化槽と市販のタンクの組み合わせによる比較的シンプルな構造です。設備自体は複雑なものではありませんが、“好気性、嫌気性等のあらゆる微生物による複合的な発酵”がA.Qトイレの鍵となります。


■利用者インタビュー
避難所の近くにお住まいの方にトイレを使用した感想をお伺いしました。
Q.使用した感想
「家のトイレも使うことはできますが、まだ水は流れず自分たちで水を汲んで流す必要があるので、昼間は使用させてもらうこともあります。」
Q.良いと思った点
「においもせず、便座も温かく、普通のトイレと同様に使えて、使用しやすいと感じました。」
Q.改善してほしい点
「強いて言うなら、階段の段差がもう少し低かったり、扉の開閉のスペースをもう少し広くしたりすると高齢の方でも使いやすいかなと思います。」

ご近所の方々に家のトイレの様に頻繁に使用いただき、嬉しく思います。市民の生活環境を支える建設コンサルタント冥利に尽きます。また、実際に使用してみての要望も伺うことができ、高齢者の方々の利用を想定した改善点を知る貴重な機会となりました。


サステナビリティの観点から、発酵技術による水循環の技術を活用したA.Qトイレの業務を進めてきましたが、今回、被災地でも役に立つことができ、この技術は災害時にも活躍出来る技術であることを体感させていただく非常に貴重な機会となっています。 引き続き、広くインフラサービス技術を提供することにより安全安心な暮らしづくりに貢献していきます。


2024年2月22日 文責:長大 海外事業本部 サステナビリティ事業推進部 中渓


2024年2月9日 A.Qトイレ、避難所の方々に大事に使用いただいています

能登町の避難所である3つの公民館に設置した4基のA.Qトイレは、お陰様で順調に稼働中です。設置から2週間以上が経ち、汚水を浄化する微生物の働きも安定してきています。そして何よりも、避難所の方々だけでなく、近所の方々が愛着を持ってA.Qトイレを大事に使って下さっていることがありがたいです。


避難所の一つ、当目公民館の方々は、トイレ設置の翌日には廃材を使って即席の屋根を自主的に設置して下さりました。


トイレのメンテナンス作業がしやすくなるように、近所の方々が積極的にお手伝いをして下さっています。


今回設置の4基のトイレは全て、住民の方々が自主的に「土足禁止」で大事に使って下さっています。


2024年2月9日  文責:長大 海外事業本部 サステナビリティ事業推進部 中渓

2024年1月31日 トイレ使用回数調査のためエフェクトのドア開閉センサーを設置しました

能登町の当目多目的研修集会センターと神野公民館に設置したA.Qトイレの使用回数を把握するために、グループ会社のエフェクトのご協力によりドア開閉センサーを設置致しました。今回設置させて頂いたA.Qトイレは避難所の方々だけでなく、近隣の住民の方々の利用数も増えてきている中、ドアの開閉回数をカウントすることで、トイレの使用回数を把握できるようになりました。今後もグループ会社で協働し、少しずつ、能登町に設置させて頂いているA.QトイレのIoT化を進めて参ります。


福岡県工業技術センターが開発したIoTセンサーをA.Qトイレのドア開閉部分に設置しました。


A.Qトイレの管理室に設置したタブレット画面にドアの開閉回数が表示される仕組みです。


センサー設置のために博多から来て下さったエフェクトの光安社長(写真右)花本さん(写真左)ありがとうございました!



2024年2月1日  文責:長大 海外事業本部 サステナビリティ事業推進部 中渓

2024年1月24日 A.Qトイレ提供開始

令和6年能登半島地震で被災を受けた能登町において、特にトイレ環境が厳しい3箇所の避難所に対し、能登町、高砂熱学工業株式会社(小島和人・代表取締役社長)、RQ、JAAM、当社の5者で「A.Qトイレ無償供与に関する協定書」を締結し、4基のA.Qトイレの稼働を開始しました。

能登町の大森町長が避難所である神野公民館に設置したAQトイレの視察に来られました。我々の説明を熱心に聞いてくださり、A.Qトイレはメンテナンスが比較的容易で災害時にも活躍することから、「公園のトイレでも使えるかもしれないね。」とのコメントをいただきました。向口館長は「公民館のトイレは、いつまた地震が来るかも知れないと思うと、落ち着いて使えない。A.Qトイレは頑丈そうなので、安心して使えて有り難い。」とおっしゃっていました。
(撮影場所:能登町、神野公民館)


大森町長への引き渡し


A.Qトイレ


右から、神野公民館の向口館長、大森町長、㈱RQ美濃島社長、中渓


2024年1月26日  文責:長大 海外事業本部 サステナビリティ事業推進部 中渓